経理の仕事は楽だと思っている人が多いと思います。業務時間中は座ってパソコンを打っているだけで、大きな荷物を運ぶことも営業に出かけることもありませんから、本当にきついの?と疑問を感じているかもしれません。
実際のところ経理の仕事は楽なのかどうかを、関東や関西に支店を持つ社員数400人ほどの会社で正社員として3年間、社員数30人ほどの社会福祉法人で4年間正社員の経理として働いた私が、本当のところ経理の仕事はきついのか?を紹介していきます。
経理の仕事はきついの?楽なの?
結論から先に申し上げると、経理の仕事は「きつい」です。座っているだけで稼げるという甘い考えを持っている人にはあまりおすすめできません。
しかし長く働ける仕事でもありますので、手に職をつけたい人は魅力的な仕事かもしれません。
経理の仕事がきついと思うところ
経理という仕事は、ほかの仕事にはない大変なポイントが数多くあります。
ここではそのポイントをいくつか紹介します。
・座り仕事で腰が大変
経理の業務はパソコンに何かを打ち込んだり、書類を整理したりと椅子に座ったままの作業が非常に多くなります。そうすると適度に立って作業する仕事と比べて腰への負担がとても大きく、腰痛に悩まされている人もたくさんいます。
・時間に追われる
日々の作業の多くは締め切りが厳しく決まっていることが多いです。締め切りまでに仕上げないと上司や他の部署へ迷惑がかかってしまうため、ひとつひとつの仕事は自分のペースで進めることはできず、きちんと締め切りまでに完了させないといけません。
・細かな作業が多い
請求書や領収証のデータを入力するのも経理の大事な仕事の一つです。それらを入力する際、ひとつでも場所がズレたり数字を間違ってしまったりすると大変なことになります。ほかの書類と数字があわず、会社全体の信用にも傷がついてしまいます。
・繁忙期がある
会社の決算の時期は、経理が一番忙しい期間です。その間は残業が当たり前で、時には泊まり込みで仕事をしなくてはならないこともあります。もちろんその間は有給休暇などを取ることは難しいです。
・専門知識が要求される。
簿記や税金などの会計知識はもちろん、それらに関わる法律などにも詳しくないと仕事ができません。加えて、それらは更新されたり法律の改定があったりしますので、日々勉強を続けていかないといけません。
経理の仕事は専門的な知識をもとに細かい作業を正確に行っていかなければなりません。繁忙期はそれに加えて働く時間が長時間になりがちです。
経理の仕事が楽だと思うところ
経理の仕事はきついだけではなく、楽なところもあります。具体例を挙げながらいくつか紹介します。
・体力を使うことが少なく快適に仕事ができる
経理は肉体労働ではありませんので、汗をかいたり歩きすぎて足が痛くなるようなことはありません。エアコンの効いた部屋で夏は涼しく冬は暖かい環境で仕事をすることができます。朝起きたら筋肉痛で動けない…なんていうことも全くありません。
・移動が少ない
経理の仕事は事務所などのひとつの場所で完結することが多いです。営業職では遠い所に住んでいるお客様の元へ長い時間をかけて出向いて直接交渉したり、時には泊りがけで出張することも多いかと思いますが、経理ではそういったことはありません。
・ノルマが無い
営業職などでは一日に10件アポイントを取らないといけなかったり、一か月に100万円売上を出さないといけなかったりなどのノルマがあったりしますが、経理にはそういったノルマはありません。上司の元、日々の業務を行っていけば怒られたりすることもありません。
・時間に融通が聞く(決算期以外)
経理の仕事のきついところでも書きましたが、経理は決算期が繁忙期になりとても忙しくなります。しかしそれ以外の時期は業務が少なくなることもあります。決算期以外では時間に融通が効きやすくなるため、その間に有給休暇を消化して旅行に行ったこともあります。
・自分で自由に仕事を組み立てることができる
自分の仕事をしているのに突然「明日までにこの仕事やっといて」と言われ、困ったことはありませんか?経理は決算に向けて一年のスケジュールがある程度決まっており、その中で行う業務も固定されています。締め切りさえ守ればそれらの仕事を自分で組み立てて効率よく作業することができます。
経理は忙しい期間をのぞけば、ノルマに縛られず自分の裁量の元に仕事を進めていくことができます。また肉体的な負担も少ないため女性や高齢の方でも働くことができる仕事だと思います。
経理の仕事できつかった体験談
私の同僚のベテランの社員は、長く経理をしていたため座ったままの姿勢が続き、腰を悪くして椎間板ヘルニアを発症してしまいました。発症している間はとても辛そうでしたし、ヘルニアは癖になりやすいため痛みが治まった後も常に腰を気にして仕事をしていました。家事や通勤などの日常生活にも支障をきたしていました。
経理の仕事がきついときの対処法
経理は専門知識がないと日々の業務が遅れてしまいますし、業務が遅れると上司に怒られたりします。
私は仕事終わりの時間や休みの日などに、自分でセミナーを受講したりインターネットや書籍を読んだりすることで新しい知識を得ることを続けていました。それにより日々の業務の効率化ができ、労働時間が短くなり、結果として腰の負担も減らすことができました。
まとめ
経理の仕事はきついものです。
しかし経理という仕事はこの先もなくなることはないため仕事に困ることはありません。また、ほかの会社に行っても通用する専門知識を得ることができるため、転職にも有利になりやすいです。
きつい仕事ではありますが、体力に自信がないけど手に職をつけて長く働きたいという方にとっておすすめの仕事だと思います。
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