貿易事務への転職を考えている皆さんの中には、「貿易事務の道は控えた方が良いのではないか」という声に耳を傾けている方もいるでしょう。
しかし､この声の裏には、おすすめできない理由や仕事の意義を知ることで、転職の判断がより明確になるかもしれません。
私自身転職を数回経験しましたが、その中で再び貿易事務に戻ることを選びました。
私は５年以上にわたり貿易事務として勤務し、国際取引の舞台での経験を積んできました。
主に商品の運送手配や輸出入手続きを担当しており、その過程で貿易事務の業務内容を深く理解してきました。
この記事では、貿易事務の仕事に対する様々な視点を交えながら、その真相に迫っていきます。
それにより、皆さんが自身のキャリア選択に対してより良い判断を下す手助けとなれば幸いです。
貿易事務の仕事はやめとけと言われる理由
早速本題に入りますが､いったいどんな人が貿易事務を勧めないのでしょう｡
おそらく貿易事務で辛い経験したので､やめた方々だと思います｡それでは現役の私が貿易の仕事をやめとけと言われる理由について考えてみました｡
過度な忙しさとストレス
貿易事務は複雑な手続きや細かいデータ管理が求められます。
そのため、多忙な日々とストレスが付きものです。
取引の詳細やデータの正確性に神経を使うことが必要であり、そのプレッシャーからくるストレスも考慮すべきポイントです。
また､貿易業界はせっかちな人など多いですが、気にせず対応することが大切です｡
単調な作業との戦い
貿易事務には突発的な業務はもちろん、データ入力や文書作成など、繰り返しの作業が多い側面もあります。
請求書発行、スケジュール確認、システム入力などがあるでしょう。
これによりモチベーションの維持が難しくなる場合もあります。
同じタスクを繰り返すことで、やる気を失いがちになるかもしれません。
そのため、日々の工夫が求められます。
時差とコミュニケーションの難しさ
国際的な取引が関わるため、異なる国々とのコミュニケーションや時差による調整が必要です。
これにより、自身の生活リズムが乱れることもあり、その影響を受けることもあります。
私や同僚も深夜にやり取りする日もありました。
完全に回避するのは難しいですが、日ごろから特に海外の取引先とはうまくコミュニケーションをとっておくこと、またなるべく時差のある国とは事前に確認を徹底するよう心掛けています。
これらの要因を踏まえると、上記どれかに当てはまる人は貿易事務の仕事に向かない方々かもしれません。
特に過度な忙しさとストレス、単調な作業との戦いが多いと思います。
貿易事務の仕事を考える際には、これらの側面を十分に吟味し、自身の適性や志向に合った選択をすることが大切です。
実際に働いてみて貿易事務の仕事をやめとけばよかったと思うこと
では、実際に働いてみて、貿易事務の仕事をやめるべきと思った事はなかったのか。
もちろん過去に何度もありました。
具体的にいくつか事例を紹介します。
過度な責任とプレッシャー
貿易事務の仕事には、取引先とのコミュニケーションやデータの正確な管理が欠かせません。
これに伴う責任は大きく、正確性を保つプレッシャーがつきものです。
また、1人または2人体制で担当分野を分けることが多いため、自分の業務が忙しい一方で他の担当者との連携が難しいこともあります。
私の経験では、以前私が担当していたエリアはアジアで、他の担当者は欧米だったため、アジアの時差が少ないことから問い合わせが絶えず、残業が頻繁に発生しました。
しかし、他の担当者は時差の心配がなく、比較的早く退社することができていました。
ワークライフバランスの崩壊
残業や急な対応が多いため、残業したり、休日にお仕事したりします。
プライベートとの兼ね合いが難しく、意識してワークバランスを保つことが必要です。
成長性の限界
貿易事務の業務は一定のルーチンが求められることが多く、新しいスキルを身につけたりキャリアを広げることが難しいケースもあります。
同じ作業を繰り返すことで、将来的な成長へのモチベーションが低下することがあります。
そのため、自発的に資格習得などスキルアップに努めることが大切になってきます。
低賃金
貿易事務の業務は繁忙期でもなかなか高額な報酬を得ることは難しいことが多いです。
長く勤務しても昇給が緩やかであるため、モチベーションを維持するのが難しい状況があります。
また、業界によっては年功序列が根強いこともあるため、努力次第では報酬アップが難しいケースもあります。
これらの事例を通じて、貿易事務の仕事が向かない場合もあることが理解できるかと思います。
個々の適性やライフスタイルに合わせてキャリア選択をすることが大切です。
これらの側面も考慮し、自身の将来の幸福度とバランスを重視した判断してみてください。
貿易事務の仕事はやめた方がいい人
これらの実例を通じて、貿易事務の仕事の難しさを紹介してきました。
次にどんな人は貿易事務の仕事早めたほうはいいのか、その特徴を考えてみましょう。
コミュニケーション能力に不安がある人
貿易事務では取引先との円滑なコミュニケーションが不可欠です。
言葉の壁や文化の違いを乗り越え、正確な情報をやり取りする必要があります。
コミュニケーションが苦手で、取引相手との連絡が遅れたり、誤解が生じることが多い人は、ストレスを感じやすくなる可能性があります。
単調な作業が苦手な人
貿易事務には繰り返しの作業が多く含まれます。
データ入力や文書作成などの一貫した業務が求められるため、モチベーションを保つことが難しい場合があります。
同じことを繰り返すことに抵抗がある人は、やりがいを感じにくいかもしれません。
高いストレス耐性がない人
貿易事務は正確性が求められるため、ミスを許容しづらい環境です。
また、取引先とのトラブルや急な対応が発生することもあり、ストレスを感じることが多いです。
高いストレス耐性がない人は、長期間の業務で心身の健康が損なわれる可能性があります。
私自身、前職で緊張する環境の中に長時間いたため、肩こりや頭痛がひどくなることがよくありました。
ワークライフバランスを重視する人
貿易事務は国際取引に関わるため、時差や急な状況により、ワークライフバランスが崩れることがあります。
プライベートな時間を大切にする人や、定時に仕事を終えてリラックスしたい人には合わないかもしれません。
高所得を求めている人
貿易事務が未経験の場合、最初の給料が低いと感じる人もいるでしょう。
一般的に、初めの段階では他の一般的な事務職とあまり変わらない給与水準となることがあります。
高い収入を追求する場合は、長期間の経験積み重ねや、特定の資格を取得することで優遇される可能性のある会社を探すことが重要です。
これらの特徴に多く当てはまる人は、自身の適性や志向に合っているかどうかを再度検討することが良いかもしれません。
自分のキャリア選択を見直し、自分にとって最適な道を選ぶことが重要です。
ただし、これらの特徴がすべて当てはまるからといって、必ずしも諦める必要はありません。
私たちも完璧ではなく、足りない部分は工夫でカバーしています。
自信を持ちつつ、適切な選択をしましょう。
貿易事務の仕事はこんな方におすすめ
逆に、どのような人にとって貿易事務の仕事が適しているのかを考えてみましょう。
データ処理や細かい作業が得意な人
正確なデータ入力や文書管理が求められるため、細部に注意を払うことができる人に向いているかもしれません。
例えば、私自身も細かいデータ入力に時間をかけてきましたが、これがミスを減らす一助となっています。
国際的な環境でのコミュニケーションが得意な人
異なる国々とのコミュニケーションが頻繁に必要なため、国際感覚を持っている人に適しているかもしれません。
私もアジアを中心に海外取引を担当した際、異なる文化背景を理解し、円滑なコミュニケーションを心掛けました。
相手国の言葉を知っていると、なお会話が弾むでしょう。
プレッシャーに強い人
取引先とのやりとりや締切への対応が求められるため、プレッシャーに強い人に向いているかもしれません。
私も最初はプレッシャーに押しつぶされそうになりましたが、徐々に慣れて対応できるようになりました。
こうした特性を持つ人々にとって、貿易事務の仕事は良い選択肢となるかもしれません。
ただし、個々の適性や意向をよく考えた上で、自分に合ったキャリア選択をすることが大切です。
貿易事務の会社の選び方｜こんな職場ならおすすめ
最後に、貿易事務の仕事をする際にどのような職場を選ぶべきかをまとめてみました。
働きやすい環境
ワークライフバランスが保たれており、ストレスの少ない環境を提供する職場がおすすめです。
私の現職では、昼食時間の確保やなるべく定時で帰ることが尊重され、有給休暇の取得も奨励されていました。
こうした環境でないと、長期的に貿易事務の仕事を続けることが難しいでしょう。
成長機会がある
キャリアアップやスキルの向上が期待できる職場を選ぶことで、貿易事務の仕事をより充実したものにできるかもしれません。
私自身も、会社が積極的に自己磨きをサポートしているため、例えば第三言語の習得のために語学学校に通うことができました。
また、海外本社や工場の視察なども手配してもらい、新しい知識やスキルを磨く機会が豊富でした。
研修制度がしっかりしている
しっかりとした研修制度が整っている職場は、貿易事務の仕事を始める上でおすすめです。
私自身が所属した職場も、入社後に座学や実務トレーニングを通じて基礎から学ぶ機会が提供されました。
安心して業務を引継ぎ、取り組むことができました。
中には忙しい職場で研修制度がなく、しっかり引継ぎされない会社もあるようなので、注意しましょう。
国際感覚を養える環境
貿易事務は国際取引に関わるため、異なる国々や文化に対する理解が求められます。
国際感覚を養う機会を提供している職場は、広い視野を持ちながら仕事に取り組むことができるためおすすめです。
私の職場では、外国籍の同僚と協力しながら業務を進める機会が多く、異なる背景を尊重する姿勢が大切にされていました。
こういった職場を選ぶことで、充実したキャリアを築くことができるかもしれません。
私自身もこれらのポイントを重要視し、現職を選んだことで、より充実感のある仕事を続けています。
皆さんも自分に合った職場を選ぶ際に、ぜひこれらのポイントを参考にしてみてください。
まとめ
貿易事務の世界は、その特性から向き不向きがあります。
忙しさやストレス、また適性について考えることが重要です。
一方で、データ処理や国際コミュニケーションが得意な人には魅力的な仕事となるでしょう。
今後の行動については、自身の特性や志向を考えながら進むことが重要です。
貿易事務の仕事を目指す方々にとって、この記事が一助となることを願っています。
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