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空港警備員の仕事はきつい?楽?約8年間働いた経験から紹介

警備・保安

空港警備といえば「きついのでは?」と思われる方は多いと思います。空港保安検査員と検索してみると「きつい」なんて出てきます。

ですが、暇そうにしている検査員もいれば座って画面を見ているだけの検査員もいますし、混んでいる時以外は意外と楽なの?実際のところはどうなんだろう?という疑問は出てくると思います。

ですが、お客様のボディチェックや荷物を開けての検査、金属探知機やX線検査って何となくカッコいいですよね。機械で検出して検査するのなら、楽かも?と思われるかもしれません。

地方空港の空港保安警備員として約8年間正社員として働き、空港保安警備業務1級検定所持の私が空港警備の仕事はきついのか?を紹介します。

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空港警備の仕事はきついの?楽なの?

ハッキリと申し上げますと、「きつい」です。
人によってはかなりきついと感じる方もいるでしょう。

機械で検査するので楽では?と書きましたが、機械は人間の手助けをしてくれるだけで、例えばX線で透視した画像を見て持ち込み禁止物品を判断し、実際にそれを見つけ出すのは人間の知識と経験です。

とはいえ、空港警備には男性だけでなく女性も必ずいます。20代ぐらいの比較的若い検査員が多いように見えるかもしれませんが、実際には幅広い年齢の方が働いています。

空港警備の仕事がきついと思うところ

もちろん空港警備の為に持ち込み禁止品についての専門的な知識が必要ですし、それらを実際に検出するだけのスキルも時間をかけて勉強し研修していきます。
また、不特定多数のお客様と接するので、接客スキルも問われます。

・拘束時間が長いところ
地方空港だけでなく主要空港も同じだと思いますが、シフトによっては朝の5時台に出勤し退勤は夜の19時や20時台、という場合も…。

・覚えることが多い
各検査ポジションでの検査方法についてだけでなく、持ち込み禁止品や制限品についての正確な知識も必要です。
全ての検査ポジションを完全にこなせるようになるまで、私は3年近くかかりました。

・接客スキルも必要
持ち込みできない物品を検出した時やお客様から金属反応が出た時の身体検査時など、お客様に分かりやすく説明する必要があります。
勿論、気持ちよく空港を利用していただく為の挨拶や謝辞なども必要です。

・情勢に合わせての検査内容の変化
情勢に合わせて持ち込み禁止品や検査方法が日々変わっていきます。
一度覚えた知識が全く使えなくなるわけではないですが、知識や検査方法のアップデートが必要、というイメージです。

空港警備は拘束時間が長い中で覚える事がたくさんあり、他の警備の仕事と違ってお客様への説明や応対といった接客スキルもかなり必要になってきます。これらが合わない方には、かなりきつい仕事と言えると思います。

空港警備の仕事が楽だと思うところ

きつい部分も多いですが、楽だったり楽しい部分もあります。
担当する検査によっては、きつさが全く違うと思う場合もあります。

・時間帯や空港によっては暇なところ
当然ではありますが、お客様の数が少ない時間帯では暇で楽です。
僻地に近い地方空港では旅客数が主要空港と比べてかなり少ない所もあると思います。

・モニター検査では座れる
空港警備は立ち仕事ですが、X線検査装置での荷物検査ではモニター画面を見ているだけなので接客の必要もなく、座り仕事です。
空港によっては立ち仕事の場合もあります。私は楽でしたが、人によっては目が疲れるのできついかもしれません。

・仕事を覚えさえすれば同じ事の繰り返し
お客様に説明する内容や検査内容などは、日本全国共通で全て同じです。
追加されたり変わる事はありますが、空港によって空港警備の検査内容やルールが変わる事はありません。

・時々有名人に会える
芸能人や俳優や歌手、政治家など色んな人と会える事があります。
仕事中なのでファンとして接する事はできませんが、荷物を取り扱ったりゼロ距離で応対する事もあります。
楽とは少し違いますが、ふいに“推し”が検査場に訪れた時は仕事のモチベーションになる!という方もいるかもしれません。

閑散期の暇な時は何もしないので、楽だと思います。
おかげで体感スピードが遅くなって暇すぎて退勤まで長いな~と雑談する事もあります。
とはいえ、お客様の目に入りやすいつくりの検査場では私語や談笑はあまりできません。

空港警備の仕事できつかった体験談

地方空港に勤務していたので深夜便は飛ばず夜勤はなかったのですが、最終出発便が2時間以上も遅延して22時過ぎ出発になってしまった時は、なかなか帰れなくて大変でした。
朝一から出勤だったので拘束時間が長すぎて心底疲れましたが、いつも混む時間帯にお客様が来なくて検査場が全く混まず、残業とは言っても大半の時間を同僚と談笑しながら暇な状態で残業するという経験を何度もしました。
また、航空機の遅延は日常茶飯事のものです。天候が優れない時期や繁忙期だけでなく航空機の機材繰りなど遅延の理由は様々です。休憩時間がずれたり、最終出発便の遅延となると残業も多いです。

空港警備の仕事がきついときの対処法

早朝から夜までの勤務なので、睡眠時間を確保することです。
私は長めの休憩時間にはほぼ必ず寝ていました。仮眠をとる同僚はたくさんいると思うので、寝る事自体はあまり恥ずかしくはないと思います。
また、お客様への対応で理不尽な怒られ方をした時に私がよくやっていたのは「そもそも法律で決まってるし旅客がどれだけ怒っても仕方ないんだよな~」という受け流し方でストレスを溜めないようにしていました。検査員として自分が間違ってなかったらへこむ必要はないという考え方です。
検査内容や持ち込み禁止物品について文句があるなら私や同僚じゃなくて国に言ってくれの気持ちで接客していると、精神的にはそこまできつくなかったです。

まとめ

残念ながら空港警備は「きつい」の一言です。
拘束時間が長い事もそうですが、一つのミスが航空機のハイジャック事件や爆発物による大事件や大きな事故を引き起こしてしまう可能性もある、責任重大な仕事です。
ただ、それらを防ぐという意味ではとてもやりがいのある仕事です。
楽だと思ったことは正直に言って少ないです。
私はおよそ8年勤めましたが、やりがいもそうですがお客様に検査に協力してもらったり旅客機内に持ち込めない物の説明をしたりと、普通のお店や飲食店での接客とはひとあじ違う面もあり、合う人には合う仕事だと思います。

 

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