施設警備員って求人で見かけて興味が湧いてきたけど、自分が向いているのか、向いていないのか事前に知りたくないですか?
かくいう私も、同じ思いを持って求人雑誌を見ていました。
実は私、施設警備員を6年間、内2年間は隊長職を務めていたことがあります。
そんな私が、施設警備員に“向いている人”もしくは“向いていない人”について解説いたします。
施設警備員に向いている人の特徴
業務自体は、覚えてしまえば簡単なものが多いです。
向いていると思う人はつぎの通りです。
・正義感がある人
施設の管理権に則って業務にあたります。
ルールに則っていない方がいたら、従って頂くように協力を促す必要があります。
時には言いたくない事も言わなければなりません。
毅然とした態度ですが、丁寧な言葉遣いが必要です。
・体力がある人
3交代制(泊まり、明け、休み)だと24時間勤務です。
休憩や仮眠時間はありますが、夜中も業務を行う拘束時間の長い仕事です。
私は前職で日勤しか経験がなかったので、夜は眠さと戦っていました。
・相談できる人
わからないことを、正しく聞ける人がいいと思います。
施設の管理権に則って業務をしますが、現場ではイレギュラーが発生します。
「はて?こういった場合には、どうしたらよいのだろうか?」と直面した際に、適当に対応したら後々クレーム問題になります。
・責任感がある人
お客様の身体・生命・財産を守る使命があります。
例えば、お客様から信頼のもと、財産である“鍵”をお預かりして業務にあたります。
もしその鍵を紛失してしまった場合には、該当する扉の錠を全て交換しなくてはなりません。莫大な費用が掛かりますし、なによりお客様からの信頼も失います。
全員同じ制服を着ているので、1人がいい加減な仕事をしていると、警備隊全体の評価として捉えられてしまいます。せっかく築き上げてきた信頼を失うことになります。
また、施設の構造、鍵の種類やお客様の部外秘な物も嫌でも見えてしまいます。
守秘義務は絶対です。
施設警備員に向いていない人の特徴
色々と小うるさい事を警備隊の中でも言われます。
向いていないと思う人はつぎの通りです。
・接客が苦手な人
立っていたり、座っていたりするだけではなく、お客様と接する機会はあります。
言葉遣いや態度が原因で、無用なトラブルを引き起こします。
耳に入るのは、「あの警備員に挨拶しても全然返さない」とか「高圧的な態度で言われた」とかが多いです。
施設をご利用の方、従業員様、納品・搬出入業者の方もお客様です。
・身だしなみが気にならない人
私が働いていた会社では、髭NG、長髪NG、茶髪や金髪NGでした。
また、勤務開始の朝礼時に隊員同士で服装チェックは必ず行っていました。
警備員が制服を着用して巡回したり、立っているという姿を見せることにより、安心安全を提供しています。いわゆる見せる警備です。
また、施設内で悪事を働こうと思っている人を抑制する効果もあります。
もし、制帽をあみだ被りして、ヨレヨレの制服の警備員が居たらどう思いますか?
・夜勤が苦手な人
諸事情で日勤だけしかできない人は、3交代制が多い施設警備員には向いていないと思います。配属される現場によっては、日勤はあるかもしれませんが、基本的に夜勤を前提に考えておいた方がよいでしょう。
私は朝9時~翌日9時までの勤務でした。
業務上相手にこちらがしてほしい行動を要求する場面があります。
例え相手に非があった場合でも、頭ごなしに要求していたら毎回衝突するばかりです。
ほんの少しの工夫で、事を大きくしなくて済んだのにというケースが多いです。
制服を着用しているからと言って、偉いわけでもなんでもありません。
毅然とした態度ですが、偉そうにするわけではないのです。
問題をよく起こす人は、オーナー様から名指しで「現場から外してください」と言われます。
その施設の評判に関わるからです。
施設警備員に求められる能力・必要なスキルとは
入社するにあたって、特別な能力やスキルは持ち合わせていなくて大丈夫です。
強いていえば次のとおりです。
・コミュニケーション能力
お客様と正しいコミュニケーションが出来れば、業務が円滑に進むことでしょう。
馴れ合いはよくないですが、オーナー様や従業員様と良好な関係を築いておくと、非常に協力的になって頂けます。
・細かなところに気が付ける
普段と違うところを見つけるのも仕事です。
最初から出来るわけではありませんが、何度も巡回していけば、「あるはずのないものが今日はある」とか、「この時間は施錠されているのに今日は開いている」とか些細な気づきがとても大切になってきます。
現場での経験を積み重ねていけば、イレギュラーにも対応できるようになってきます。
そんなに気にしなくていいと思います。
施設警備員はこんな人におすすめ
警備業法の欠格事由に該当しなければ、施設警備員に誰でもなれます。
・年齢や経験が心配な方
私が勤務していた現場では、70代の方も活躍されていらっしゃいました。
最初は覚えることが多いかもしれませんが、業務は楽なものが多いです。
また、未経験でもチャレンジできるのが施設警備員の魅力です。
私はフリーターから転職してきました。
・資格が取りたい方
会社によって違うと思いますが、入社した後に講習や資格を取られて頂きました。
施設警備業検定1級、警備員指導教育責任者、防災センター要員講習等。
まずは現場で一から経験を積んで、ステップアップを目指す過程で資格取得を励めばいいと思います。資格手当もつくと思いますよ。
私は一般隊員から隊長職へ就くことができました。
興味がある会社へ、ステップアップできる制度があるか聞いてみるの一つの手です。
まとめ
施設警備員に“向いている人”もしくは“向いていない人”でした。
『正義感や責任感なんて、私には自身ないよ』と思ってしまったかもしれませんが、そんなに気にしないでください。大切なのは、決められた事や、言われた事をきちんとやるだけです。前職の経験や年齢は関係ありません。
あなたのやる気次第です。
もっと突っ込んだ話を聞きたい場合には、会社説明会に足を運んでは如何でしょうか。
不安が払拭されると思いますよ。
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