本屋のバイトは、特に本が好きな人にとって人気の職種です。
私も昔から本が好きだったので、2年ほど本屋でアルバイトをしたことがあります。
しかし、本が好きでも、本屋のバイトがきついと思ったこともあります。
本屋は落ち着いた空間ですので、あまり仕事が忙しいイメージはないかもしれませんが、水面下ではしんどいなと感じる仕事もしています。
実際働いてみた体験談から紹介していくので、本屋のバイトに興味のある人は読んでみてください。
本屋バイトの仕事内容
まず、本屋には2種類あります。
それは、新書を扱う書店と、古本を扱う書店です。
前者は丸善や大垣書店など、後者はブックオフなどです。
私は、新書を扱う書店の芸術などの専門書を担当していました。
書店での主な業務内容は
- レジ・ブックカバーかけ
- 問い合わせ対応
- 商品の陳列と書棚の整理
- 店内清掃
- ポップ作成
- 返品処理
などがあります。
しかし、この全てをアルバイトが担当するかは職場によります。
私は、ポップ作成や返品処理を社員が担当することが多かったため、関わったことがありません。
それ以外の業務については、アルバイトが担当することも多いでしょう。
その他古本屋では、買取査定や商品加工、値段付けなどの作業があります。
しかし、私はこちらについては経験がないので、今回は割愛させてもらいます。
本屋バイトできついと感じたこと
では、次は本屋バイトの何がきつく感じるのか紹介していきましょう。
仕事の内容に関するものもあれば、仕事の条件に関するものもあります。
きつい、しんどいと感じるかは人にもよると思いますが、私の経験から紹介していきます。
時間の都合、時給
本屋のバイトの時給は決して高くありません。
ほとんどの人は、「本が好き」という志望動機で勤めていることが多く、お給料の安さは二の次になっている印象です。
本屋ではアルバイトスタッフをあまり多く必要としないので、夕方の時間帯しか働けなかったり、週4日ほどは入らないといけないなど、シフトの自由はあまりないことが多いです。
そのため、学生や主婦で自分の時間都合に合わせて働きたい人、がっつり働いて稼ぎたい人には、あまり向いているとは言えません。
また、求人があったとしても、履歴書や面接時に働ける時間を絞りすぎると受からない可能性が高くなります。
問い合わせ
お客様からの問い合わせが本屋のバイトで一番きついと感じる業務です。
問い合わせの内容のほとんどは、お客様のお探しの本を探す作業ですが、これには想像以上のスキルが必要です。
問い合わせにも色々あって「『〇〇(本のタイトル)』はどこにありますか?」は、まだ良いのですが、「〇〇(内容)が書いてある本はどこですか?」と言われたら、急に難易度があがるのが分かるでしょうか?
本のタイトルは、データベースに保存されておりジャンルが特定できますが、その本の中身までは読んでみないことには分からないからです。
ジャンルが特定できたとしても、例えば「京都のお寺について紹介している本」と言われても、お客様が求めているものが、歴史書なのか、観光ブックなのか、ジャンルを正確に分類しにくいものは、どちらの棚に案内するべきかの判断が難しくなります。
その他、「今日の〇〇(新聞など)で紹介されていた本」という問い合わせもあります。
これを理解するには、新聞の書評に目を通したり、今どの本が話題にあがっているのかの情報を得ておく必要があります。
これらの問い合わせが電話の場合は、お客様のニュアンスが伝わりにくく、探し方に苦労します。
専門性の高い本になると、専門用語の意味が分からず、問い合わせに対応できないこともあるでしょう。
そんな時は、店員に専門性が高い接客を期待していたお客様からクレームを貰うこともあります。
長々と説明しましたが、問い合わせに対応するのは想像以上に大変です。
しかし、業務中に本を読むことはほとんどできないので、このスキルを身に着けるには、より多くの問い合わせに対応していくしかありません。
そのため、研修期間のうちはまさに「何も知らない店員」になってしまい、つらい思いをするでしょう。
商品の陳列と書棚の整理
有名作家の新刊発売日や人気雑誌の発売日、ランキング上位の人気書籍などは、陳列作業だけでも力作業になります。
特に単行本や大きな付録付きの雑誌などは重たいのですが、平置きできる量にも限界があるので、頻繁に陳列しなければなりません。
書棚の整理も大型本などの場合は体力を使います。
場所によっては脚立などを使って整理することもあります。
本屋のバイトで楽をしたこと
では、本屋のバイトで楽だったなと思うことは何かというと、それほど多くの体力がいらないことです。
本屋のなかは、飲食店などの接客に比べると落ち着いた空間なので、店内が広いといっても、走り回ったりすることはまずありません。
重たい荷物といっても本なので、何回かに分けて運べば女性にも可能ですし、それほどの重労働ではありません。
人気の本だけを置いている小型店であれば、あまり専門的な本を買い求めるお客様もいらっしゃらないので、一度売り場を覚えてしまえば、本探しに苦労することもないでしょう。
本屋バイトで得したなと思ったこと
本屋のバイトでのメリットは、「本が好きだ」ということが前提になります。
それも、特定の本だけが好きというよりは、好きなジャンルがある、知的好奇心があるという人にだけ感じられるお得感です。
社割
本が好きな人にとって、自分の好きな本が社員割引で安く買えるのが一番の特典でしょう。
基本的に本は安売りされることがありません。
企業によって割引率に違いがあるかもしれませんが、私は10%の社員割引を受けていました。
毎月の書籍代が高くついている人にとっては大きな助けになります。
いろいろなことを知れる
本が持つ情報量というのは、際限がありません。
私は音楽の専門学校に通っていたことで、芸術書のコーナーに雇ってもらいましたが、実際は私の知っていることなどほんの一部でした。
最初こそ、何も知らない自分にショックを受けましたが、知らないことを知ることは視野を広げてくれますし、興味の幅も広げてくれます。
そうやって本に触れているうちに、知識も増えていくので、知的好奇心の強い人にとっては面白い仕事になるでしょう。
まとめ
本屋のバイトについての理解は深まったでしょうか?
本が好きな人にとっては、一度はやってみたいバイトですが、経験してみると実はきついと思うところもありました。
ともあれ、本屋の求人はあまり多くなく、すぐに埋まってしまうので、気になったらすぐに連絡してみましょう。
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