可愛いお菓子と、甘い匂いに囲まれた仕事場。
そんなケーキ屋での仕事に、憧れる人も多いでしょう。
私もその一人で、大学生活の四年間、ケーキ屋でバイトをしていました。
地元では安くて美味しいと有名で、親子で個人経営をしている店でした。
人生初めてのバイトだったこともあり「ケーキ屋の仕事ってきついなぁ…」と思う部分もありました。
そんな【きついと感じたところ】も包み隠さず、ケーキ屋の仕事内容について紹介していこうと思います。
ケーキ屋のバイトは本当にきついの?
最初に述べた通り、きついと思ったことはあります。
特にクリスマスなどの「イベントの日」は、休む暇もない忙しさだからです。
しかし通常の日は、基本的に走り回るような慌ただしさはありません。
むしろゆったりと、お客様を待っているようにさえ見えます。
それではケーキ屋のバイトは何がきついのか、またどんなところが良かったのかお伝えしていきます
ケーキ屋のバイトの仕事内容
ケーキ屋の従業員は「製造スタッフ」と「販売スタッフ」に分類されます。
互いに手伝いをする場面もありますが、基本的には仕事が分かれている店がほとんどでしょう。
パティシエなどの調理志望でない限り、一般的に多いアルバイトは「販売スタッフ」です。
私が勤めた店でも、アルバイトは全員「販売スタッフ」でした。
「販売スタッフ」の主な仕事内容は『ケーキや焼き菓子の陳列・販売』です。
ケーキ屋のバイトきついところと良いところ
実際にバイトをして、きついと感じたところを4つ、良かったと思うところを3つご紹介します。
どのケーキ屋の「販売スタッフ」でも、概ね共通するであろう事柄をまとめました。
これからケーキ屋のバイトに挑戦しようか考えている人は、参考にしてみてください。
ケーキ屋のバイトのきついところ
【1.仕事内容が幅広い】
仕事内容は「ケーキの販売」だけではなく、焼き菓子の袋詰め・ギフト用ラッピング・電話対応・清掃などの業務全般です。
そのため求められる能力も、細かい作業ができること・接客マナーや言葉遣いが正しいこと・熨の一般常識があることなど多岐に渡ります。
中でも苦労したのは、ケーキや焼き菓子の名前と値段を暗記することと、ラッピングを習得すること。
仕事の合間だけではなく、家でも暗記をし、綺麗なリボン結びの練習をしていました。
【2. イベントの日は休むことができない】
成人式・ひな祭り・バレンタイン・子供の日・父の日・母の日・敬老の日などなど…。
何と言ってもイベントの日は、ケーキ屋の繁忙日です。
人手が多い店であれば全てのイベントに出勤する必要はないかもしれませんが、毎回休んでしまうと「イベントの日を避けている」と思われるので注意が必要です。
クリスマスは言うまでもありませんが、私がいた店では12月23日から25日まで連日シフトに入ることを求められました。
アルバイト全員が出勤していても、朝から夜まで休む間がなく、かなりの重労働です。
イベントにプライベートの予定を入れたい人にとっては、きついと感じるところだと思います。
【3.ケーキの取り扱いが難しい】
普段、それほどケーキに触れることはないので、最初のうちはケーキを潰してしまうことがあります。
一つめの状況は「ケーキを運ぶ時」です。
トレーいっぱいに並んだケーキは意外に重く、運んでいる最中にケーキが一つ落下・転倒することはよくありました。
二つめの状況は「ケーキを手で掴む時・箱に詰める時」です。
持ち運び中にケーキが崩れないよう、隙間を紙で埋めながら箱に詰めることも初心者には難しい作業です。
しかし慣れれば、どの箱のサイズでどのように入れれば良いか、即座に判断できるようになります。
【4.ほとんどが立ち仕事】
お客様がいる時もいない時も、基本的に立ち仕事となります。
ケーキを選んでもらっている時は、低い位置のケーキを取り出すなど屈伸の動きがが必要となります。
またたくさんのギフトが売れた時は、立ちっぱなしで梱包作業に追われます。
時々、厨房でクッキーの袋詰めの作業を手伝うことがありましたが、これももちろん立ち仕事となります。
座って行うようや作業は、私の経験上ありませんでした。
ケーキ屋のバイトの良いところ
【1.ケーキ屋以外でも通用するスキルが身につく】
ちょっとした隙間時間も、効率よく活用する癖がつき、周囲に気を配りながら仕事ができるようになりました。
私自身、ケーキ屋のバイトをしながら、いくつか短期バイトを経験しました。
応募の時にケーキ屋の経験を伝えると「店頭を任されているのなら即戦力だ」と、すぐに採用となりました。
またラッピングの技術は、お中元ギフト売り場での短期バイトだけでなく、プライベートでも活躍し続けています。
接客や電話のマナーは、社会人になっても役立っています。
【2.ケーキの余りがもらえることがある】
個人経営ならではかもしれませんが、休みの日の前日に勤務したときは、余ったケーキを持って帰ることができました。
毎回ではありませんが、潰れてしまったケーキや、ロールケーキの切れ端を持って帰っても良いと言われることもありました。
またクリスマスには、必ずホールケーキを持って帰ることができるという特権もありました。
【3.接客の楽しみが感じられる】
お客様がケーキを選ぶ時や、予約していたホールケーキを見せた時の反応は、やりがいを感じるものでした。
嬉しそうに「ありがとう」と言ってもらえると、ケーキ屋でバイトをして良かったなぁと思いました。
また「サプライズでケーキを用意している」など、お客様から素敵なエピソードを聞くこともあります。
人生の大切なイベントに関わっているのだなぁと実感することが多いです。
ケーキ屋のバイトに向いている人・向いていない人
ここまでケーキ屋のバイトの、きついところ・良いところをお伝えしてきました。
実際のところ、「ケーキ好き」であれば、やりがいを持って取り組めると思います。
私自身、ケーキ屋のバイトに向いている性格ではありませんでした。
4年間もバイトを続ける中で、少しずつできることを増やしていきました。
しかしここではあえて、どのような人が向いているのか、向いていないのか考えてみましょう。
ケーキ屋のバイトに向いている人
「指示がなくても、仕事を考え・気付くことが出来る人」です。
来店のペースに合わせて仕事を中断・調整することが多く、じっくり一つのことに取り組むことは出来ません。
例えば大量にギフト商品(焼き菓子の詰め合わせなど)が売れた時は、接客の合間であっても、素早くラッピングして補充する必要があります。
「今のうちにこれをやっておこう」と、効率よく行動できる人にとっては、能力を発揮できる環境だと思います。
ケーキ屋のバイトに向いていない人
「イベントの日に予定を入れたい人」です。
ほとんどの事は、バイトを続ける中で克服できるかと思います。
しかしイベントの日に休むことができない点だけは、努力で改善できません。
どうしてもその日に遊びたい、と思っている人はケーキ屋のバイトには向いていないと思います。
まとめ
ケーキ屋のバイトは「接客だけではない幅広い仕事内容」と「イベントの日の忙しさ」が大きな特徴です。
ケーキを毎回食べられるということはありませんので「ケーキを食べることが好き」という理由だけで選ぶと【きついバイト】になると思います。
しかししっかり取り組めば、ケーキ屋以外でも役立つ幅広いスキルを学ぶことが出来ます。
特に「ケーキが好き」であれば、商品の種類を覚えることにも、お客様にケーキを選んでもらう接客にも、楽しみを感じられるバイトだと思います。
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