「コールセンターで仕事?やめとけよ、きついらしいから。」
コールセンターで働いてみようかなと考えた時に、誰かに相談するとだいたいこのような返事が返ってくるのではないでしょうか。
この記事をご覧になっているということは、コールセンターの業務に興味があり、その業務内容、やってみるべきかやめておいた方がいいのかということが気になられているのだと思います。
なぜ、「コールセンターはやめとけ」と言われてしまうのでしょうか。本当に“やめとけ”と言われるお仕事なのでしょうか?
私は、現在コールセンターで通信教材に関するインバウンド業務を行っています。お客様からお電話を頂き、入会・解約のお手続きやお問い合わせ全般を受け付けるお仕事です。入社して5年が経ち、今後もできる限り続けていきたいと思っています。
今回は、コールセンター(インバウンド)でのお仕事について、私の体験談を交えながらお伝えしていきたいと思います。
コールセンター(インバウンド)はやめとけと言われる理由
「コールセンターはやめとけ。」
他にも大変そうなお仕事はたくさんありそうですが、なぜコールセンター業務がこのように言われてしまうのでしょうか。
・クレームばかりで精神的にきつそう
「コールセンター=クレーム」。このイメージが一番強いようです。
実は、私も入社する前はそう思っていました。
ただ、実際に業務を行ってみると、クレームを受けるということはほとんどありません。たま~に強烈なもの(例:一言目が罵声)もありますが、1年に数回あるかないかです。
お客様には真摯に対応しなければなりませんが、「私がミスをして怒られているわけではない」と割り切って気持ちを切り替えるようにしています。
・座りっぱなしで体力的にきつそう
受電や事務作業でずっと座り続ける…わけでもありません。
お電話の最中でも、不明点は上司に確認を取りに席を立ちますし、教材に関する問い合わせの際には実物を手元に持ってくるため度々席を離れます。むしろ適度に立ち上がれます。
・覚えることが多くて能力的にきつそう
業務にはマニュアルがあります。そのマニュアルの内容を“覚えなければならない”のではないかと思われがちなのですが、実際は、そのマニュアルに沿って(確認しながら)間違いのないようにご案内をすることが求められます。また、マニュアルやオペレーション内容は、日によって微妙に更新されていることも多く、覚えてしまうのは逆にオペレーションミスにつながり危険とされています。
いかがでしょうか?
私も業務を経験して感じたことですが、巷で「きつそう」とされるイメージは、意外とクリアできるものが多いのだと気づきました。
コールセンター(インバウンド)の仕事をしてみてやめとけばよかったと思うこと
ではここから、私が実際に業務に携わる中で「ここがちょっと…」と感じる部分をお伝えします。あくまで個人的なものですので、軽く参考程度にしてください。
・マニュアルがデジタル化
「マニュアル=冊子」という考えがすでに時代錯誤だったようです。書類は情報漏洩の事故が起きる可能性が高いらしく、ほとんど使用されません。必要なマニュアルはすべてパソコン上に収録されており、各ページを開きながら確認します。書き取るメモでさえ電子メモ。根がアナログの私には、少しつらいところです。
・上司がなかなか見つからない
電話中に不明点があった場合、上司に確認しなければならないのですが、タイミングが悪いと、上司がなかなかつかまらないのです。お客様を保留にしたまま、時間が過ぎていくばかり…「いつまで待たせるのか」とクレームにつながらないか、いつもヒヤヒヤしています。
・常に時間を管理されている
応答品質・生産性を上げるためということで、自分がどの処理にどのくらい時間をかけているのかが管理されています。応答時間・保留時間・後処理時間…まではまだわかるのですが、お手洗い休憩のため席を外している時間も把握されているのがちょっと…。特に何か言われるわけではありませんが、個人的にちょっとプレッシャーです。
・セキュリティ対策が厳しい
電話を受けるセンター内へは、貴重品の他、会社から許可されているものしか持ち込めません。眼鏡ケースや自前の文房具すら不可。会社としてセキュリティ管理は大切なことですし、お客様から信頼して頂くためにも必要であることはわかります。ただ、一般のオフィスで自分のデスクを持ち、お気に入りの文房具で仕事をしている姿にも憧れるんですよね。
ちょっと変わった視点だったかもしれませんが、こうだったらいいなぁという願望も込めてお伝えしました。
コールセンター(インバウンド)の仕事はやめた方がいい人は
気になっているのであれば、ぜひ挑戦してみてほしいコールセンター(インバウンド)業務ですが、以下のような性格の人はやめておいた方がいいかもしれません。
・「つい」「うっかり」が多い人
コールセンターでは、全国のお客様の情報を取り扱います。「他者の情報を漏らしてしまった」「個人情報を上書きしてしまった」など、「つい・うっかり」で済まされないルールがたくさんあります。業務を行う時は、つねに慎重な姿勢で取り組むことを意識していなければなりません。
・感情的になりやすい人
いろいろなお客様がいらっしゃいます。お客様に言われた一言ですぐにカッとなってしまい言い返してしまうという状況は避けたいところ。どんな時にも「お客様は今こう思っているのだな」と受け止める気持ちで応対することが大切だと思います。
・無責任な人
自分が間違ったお手続きをしてしまうと、お客様がその間違いに気づき再度お電話をかけてきた時に、次に応対したオペレーターがフォローをしなければなりません。自分のミスで、お客様にも、他のオペレーターにも迷惑をかけてしまうことになります。
ぜひ多くの方にコールセンターのお仕事を体験してもらいたいところですが、「自分さえ良ければいいや」と思ってしまう人は避けた方がいいのかもしれません。
コールセンター(インバウンド)はこんな方におすすめ
それでは逆に、このような人にはぜひコールセンター(インバウンド)業務をおすすめしたいと思うことをお伝えします。
・ビジネスマナー(主に電話応対)を身につけたい人
最近はメールでのやりとりが多いため、電話応対が苦手な人もいるようです。その中で、落ち着いて電話をとり、きれいな言葉で話すことが出来ると一目置かれるかもしれません。
・融通の利くシフトで働きたい人
コールセンター業務では、短時間から長時間、さまざまなシフトを用意されており、自分に無理のないスタイルで働くことができます。
働ける日に集中的に働き、休日は趣味を思いっきり楽しむという人もいましたし、副業として働いている新人の芸人さんもいました。
・子育てや家族を介護している人
まさに私です。
いわゆるダブルケアラーで、育児と介護をしていると、フルタイムではなかなか働きづらいのが現状です。毎月のシフト申請時に、予定と照らし合わせながら短時間と長時間の勤務を組み合わせることができ、比較的自由にシフトがつくれる業務だと思います。
会社によるとは思いますが、自分のスタイルで自分らしく働けるといった点でも、コールセンター業務はおすすめです。
まとめ
これまでの「コールセンター(インバウンド)業務はやめとけ」というイメージに、変化はありましたか?
この記事を最後まで読み進めて頂けたということは、“コールセンター業務に興味がある”というところから“就職してみようかな”という気持ちへステップアップしているのではないでしょうか?
「1年続けられれば、ずっとやっていけるよ。」
入社当時、先輩から言われた言葉です。
最初は大変なことも多いかもしれませんが、続ければ続けるほど知識やスキルは増えていくので、自然と応対にも生かすことができるようになります。
コールセンター(インバウンド)業務、機会があればぜひ挑戦して頂きたいです。
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