理学療法士として働いていると、仕事中の「こういったことあるな~」という話、仕事以外でも「ついやってしまう!」という話など、色々なあるあるを体験するかと思います。
私はクリニック、回復期病院、訪問看護ステーションと様々な場所で理学療法士として勤務してきました。
そんな中で経験した仕事中の「あるある」や、つい出てしまう「くせ」を今回はいくつかご紹介していきます。
理学療法士あるあるエピソード集
街行く人の歩き方や動きを分析してしまう
まずありがちなのが、道で前を歩いている人や、駅の反対ホームにいる人の歩き方を無意識のうちに観察、分析してしまうあるあるです。
左右のバランスや、足の接地の仕方など細かい所をついつい観察してしまいます。
そして「左膝痛めてるな」「右の中殿筋弱いな」とか、「腰椎前弯し過ぎてる」とか見つけてしまいます。
なんならついでに、どんなメニューが適切か、など頭の中でプログラムを考えてしまいます。
ドラマや映画で杖の使い方が気になる
テレビを見ていて登場人物がケガをして、杖を使って登場する、そんな時には杖の使い方や、高さの調整が気になってしまいます。
右足をケガしたのに、片松葉杖を右手で使っている、そんな場面を見ると「健側で持ってくれ!」などとついついツッコんでしまいます。
内側(うちがわ)、外側(そとがわ)と読めなくなる
これは解剖学を熱心に勉強してきた影響というか弊害でしょうか。
筋や靭帯、神経系を覚えてくると、内側を「ないそく」、外側を「がいそく」と読んでばかりだと思います。
そして気が付くと、普段もそれらの文字を見かけても「ないそく」「がいそく」と出てきてしまい、「うちがわ」「そとがわ」と読むのにワンクッション挟む必要があります。
歩行器を使っている人を見かけると、どのタイプか気になる
屋外を移動している時に、歩行器を使っている高齢者の方を見かけることも段々増えてきました。
そんな人を見かけると、どのタイプの歩行器を使っているかな、と機種を見たくなってしまいます。
これは回復期や訪問で勤務して、退院時に歩行器を選定したことがあると出てくるあるあるではないでしょうか。
よく見かける馴染みあるタイプもあれば、なかなか見かけないレアなゴツい物を見かけると特に気になってしまいます。
先生と言われて戸惑う
続いて仕事中のあるあるを紹介します。
理学療法士のことを、リハビリの「先生」と呼ぶ人もよくいると思います。
しかし、学校や実習の時に指導された中で「先生」は医者の事だ、という話もありました。
それを思い出すと「自分は医者じゃないんだけどな…」と戸惑ってしまいます。
それでもわざわざ説明するのも面倒になり、「先生」と呼ばれるのを受け入れてしまいます。
患者さんから何かとプレゼントをもらってしまう
リハビリを続けていき、患者さんと関係性ができあがって仲良くなってくると、色々物をもらうことがあると思います。
筆者が今までもらった物には、お饅頭や多量の黄金糖(飴)などのお菓子はよくある物で、他にもジャムの瓶、栗ご飯、子供のための靴下などありました。
バレンタインの時には紙袋にたっぷりお菓子を入れて持ってきた患者さんもいました。
スタッフルームに置いて、同僚スタッフとみんなで食べるのもあるあるでしょう。
しかし、職場によっては物の受け取りは禁止されていることもあるので、気を付けないといけない点でもあります。
理学療法士と作業療法士の違いを説明する
世の中的には理学療法士と作業療法士の細かい違いはあまりわからず、どちらも「リハビリの先生」と認識されているでしょう。
理学療法士が基本動作、作業療法士が応用動作をメインで見るというのも一般の方には説明が長くなってしまい、結局理学療法士が足、作業療法士が手を見る、なんて簡単に説明してしまうこともあります。
けれど、心の内では自分の職種のプライドもあり、しっかりした説明ができずに少し悶々としてしまいます。
このように、仕事の最中や仕事以外のプライベートな時でも、様々なあるあるエピソードが色々な所に転がっています。
もちろん人それぞれなので、そこまであるあるではない内容もあるかもしれません。
個人的には、人の歩き方を分析してしまうのは無意識レベルに行なってしまうことであり、結構同じようにやってしまう人は多いのではないかと思っています。
理学療法士での思い出深い体験談
理学療法士の仕事をしていて思い出に残る体験というと、やはり患者さんとの心温まるエピソードが多いのではないでしょうか。
筆者の思い出深い体験談は、回復期の病院に勤務して1年目の時の患者さんとの話です。
90代のおじいちゃんで、足の骨折で入院してきた方でしたが、車椅子から歩行器、杖歩行に回復して退院していきました。
穏やかな方で、リハビリ中には戦時中の話をしみじみと何度もしてくれて、自立度が上がると嬉しそうに笑いながらお礼を毎回言ってくれました。
退院前には写真を撮りたいと、家族の方にツーショット写真を撮っていただきました。
その写真を家族の方がメッセージカードにして持ってきてくれて、ご本人は泣きながらこれまたお礼をしてくれました。
そのくらい喜んでくれると、理学療法士としてのやりがいを一番感じられる瞬間だと思います。
まとめ
理学療法士の仕事中「あるある」ネタや、普段の生活に出てしまっているクセの「あるある」をご紹介しました。
「あぁ、わかるわ~」「ついやっちゃう!」と思いながら読んでいただけたならば幸いです。
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